初日の行程は、午前中から昼過ぎまで、新宿から鳥倉登山口へ、バスを乗り継いで移動。
昼過ぎから、鳥倉登山口(1,780m)から、三伏(さんぷく)峠小屋(2,585m)までの山行。
いわゆるアプローチのみ。
午前7時…
新宿高速バスターミナルで、伊那バスに乗り、松川Cに向かう。
当初予定では、午前11時前に松川ICに着き、
そこで鳥倉登山口行きのバスに乗り換えるはずでしたが…
中央高速の大渋滞にはまり…
鳥倉登山口行きのバスに乗り遅れてしまった!(笑)
已む無く、タクシーに相乗りし、鳥倉登山口から徒歩で40分手前の鳥倉林道ゲートへ。
鳥倉林道は、オオタカの繁殖地のため、バス以外は林道内の鳥倉登山口まで入れないのだ。
教訓。土曜朝の首都圏からの高速バスは、時間通りに着かない…
次回は、伊那大島駅まで電車で行こう。。。(笑)
塩見岳の遥か前衛の山が、こちらを嘲笑っているように感じました。(笑)
この時点では、最初のターゲット塩見岳(3,046m)は未だ顔を見せてはくれません。
鳥倉登山口を14時前に出発。
カラマツ林の中を進む。
南アルプスは、森林限界が高い。特に南に行くほど高い。
三伏(さんぷく)峠は、2,585mだが、そこまではずっと樹林帯が続きます。
しかし、退屈な樹林帯ではないです。
南アルプスの特徴でしょうが、水が豊富で、木々が瑞々しい。
ツガの枝先の新緑。針葉樹の新緑って普段目にしないので、印象に残りました。
倒木や岩は苔生し、生命力に溢れている森でした。
歩いていて非常に気持ちがいい。
樹林帯の尾根道に入ると、林の隙間から、南アルプスの名峰たちが姿を現す。
緑の濃い前衛の山の奥に、青く浮かぶ高峰たちがそれだ。
やはりピラミダルな甲斐駒ヶ岳が、最初に判る。そして、その左手に仙丈ヶ岳。
右側の山頂が雲に隠れているのが、塩見岳。そして、農鳥岳、間ノ岳が遠くに連なっている。
遠い…、遠いな…。
更に間ノ岳の奥に隠れた北岳まで。今回の縦走路の長さを実感する。
逆に、ここを走破したらとても充実した気分になれそうで、胸が躍ったのも確か。
そうこうしているうちに、三伏峠小屋に到着。登山口から、2時間30分くらいかけ、2ピッチで着いた。
小屋前のテン場。三伏山の稜線がよく見えた。
翌日は、三伏山を越え、更に奥の本谷山を超え、塩見岳に登り、仙塩尾根を熊ノ平小屋まで。
一日中歩き通しのタフな一日になる。
8時早々に就寝。
翌朝…
撮ったアングルはほぼ同じなのですが、昨日の夕方の稜線(1枚上の写真)と形が異なっている。
夜の間に、三伏山の向こうの雲が晴れ、本谷山と塩見岳のシルエットが浮かんでます。
ほぼ夜明けとともに歩き出す。小屋からすぐのところにある塩見岳方面と荒川三山方面との分岐。
今回は塩見岳方面へ。いつか荒川三山方面にも行きたいなぁ。。。
まずは三伏山。三伏峠小屋からすぐなのですが、山頂直下からが森林限界を越えたハイマツ帯。
展望が非常に良かったです。
雲海に浮く中央アルプスと、遠くに北アルプス。
槍~穂高の稜線には、心高まるものを感じます。
9月は北アルプス強化月間だ!
ダイヤモンド塩見岳。
荒川三山。
朝一発目から、ほどなく歩いただけで、これだけの展望にお目にかかれ大満足の滑り出し。
三伏山を過ぎると、樹林帯に入る。時々お花畑(残念ながら開花前ですが…)。
一度鞍部に下り、本谷山へ。
ここも、一部中央アルプス方向が開けていて、景観がいい。
でも、三伏山の方が展望に開けている。
本谷山を過ぎると、こんな感じの立ち枯れの尾根道もありました。
こんな樹林帯も雰囲気があっていいですね。
この辺りまで来ると、最初の3,000m峰、塩見岳が間近に迫ってきます。
塩見岳は、漆黒の鉄兜とも呼ばれる山。
塩見小屋まで来ると、その迫力に圧倒されそうです。
塩見小屋から頂上までは、標高差300m。結構な急斜面で、岩場、ガレ場が続きます。
ハァハァ喘ぎながら一気に登りました。
途中、小石落とさないのが難しいくらいのザレたとこも。
先行してたパーティが、いっぱい石落として少々戦慄が走りましたよ。。。
素敵なトレイルだったんですが、そんなこともあって写真少な目。(笑)
塩見岳登頂完了!…
塩見岳は、双耳峰。こちらは西峰です。
中央アルプス、北アルプス方面は、雲海がもう上に上がって来てました。
自慢じゃありませんが、3,000m峰の山頂で快晴だったのは、今回が初めてです。(笑)
しかも、塩見岳は、360度パノラマの3,000m峰。
南アルプスの中央部に位置するので、南アルプス全体が間近に見える。
じつに気分爽快でしたよ。
塩見岳西峰から、塩見岳東峰を望む。富士山が見えます。
前の週、あそこに登ってたんだーと思いながら眺めるのは格別の気分です。
南アルプス南部の荒川三山や、赤石岳へ連なる尾根。
こうやって間近で見ると、どうしても行きたくなるなぁ。。。
北アルプスもいいけど、こっちも行きたい。てか、両方行きたい。
たぶん行ってしまいそうだ。(笑)
こちらは、南アルプス北部の、山々。
左側の白い三角の山頂が甲斐駒。中央が間ノ岳。間ノ岳の左肩にちょこっと北岳。右に農鳥岳と西農鳥岳。
素敵なのは山頂だけじゃない。。。
3,000mの峰々を結ぶ、ぶっとくて荒々しい稜線の迫力。
そして、幾重にも重なる稜線のグラデーションの美しさ。
すっぽり雲を映す広大な南アルプスの山裾。
漆黒の鉄兜、塩見岳は、素晴らしい眺望を見せてくれました。
南ア 塩見~北岳 縦走 2011.07.16-19 その2 へ続く…
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