ほぼ夜明けとともに起床。
そう言えば、昨晩は流星がたくさん見れたな。。。なんて思い出しながら、もぞもぞとテントから這い出した。
流星も素晴らしかったが、星座のありかもわからないほど華やかな幾千万の星々が圧倒する深山の夜の印象が強かった。
そして…
おおお。本日も快晴なり!
沢の天井は、すっきりと抜けるような青空だ。青空に突き上げるような沢筋を眺める。
ほんとにほんとに美しい沢。今日もしっぽりこの美渓を味わいながら稜線まで詰めようじゃないか。
そう言えば、フェルトわらじのループが一箇所千切れてしまっていた。張り綱で応急修理。
これで今日一日くらいはもってくれるでしょう。
歩き出してすぐ、階段状の滝。
清らかな水がなめるように岩肌を流れる。
そこに触れる掌も、わらじの底も、ピタピタとひたひたと気持ちよい。
そして水はますます澄み渡る。
やがて目前に行く手を阻むような見上げるほどの岩壁があらわる。
壁のすぐ下まで歩いて行くと、、、
脇から30mの大滝が飛沫をあげていた。大滝らしく堂々とした深い釜を持つ。
左岸の踏み後を辿り高巻く。途中はさながら木登り。
ザックに干渉する枝を避ける為、斜度のある匍匐前進もあり。
そこを抜けると…
迫力の大滝。
左岸の高巻ルートはすんなり滝の落ち口に立つ。
さながら北アルプスの大展望台。地図をひろげ、遠くの頂を確かめる。
気持ちのいいナメが次々と現れては、我々をもてなしてくれる。
山肌を割って流れ落ちる無数の滝。
水が清らかなだけで身体が喜んでいる。
ただただ、渓の美しさ、水の美しさに癒され、魅了される。
美しいものに囲まれること自体が気持ちよく、幸せに感じた。
沢の造形美に心の隅々まで揺さぶられ、放出された歓喜が、
そのうち静かに自分の中に降りて行き、やがて奥深いところにじんわり染み込んだ。
途絶えてはまた現れるナメ。うれしいなぁ。まだまだ、またまた続きがある!
もうメロメロ。(笑)
沢登りやってて、また行ってみたいと思った沢は幾つかある。
でも、行ってみたことのない沢もたくさんあるし、
一度登った沢より、初見の沢のほうがドキドキ感を感じるので、結果的にはいつも違う沢に登っている。
だだ、この赤木沢の美渓は別格だ。
いつかまたこの美しい沢を思い出し、反芻したくなって脚を向けたくなるに違いない。
こういうロマンチックな沢は滅多にない。
さて。大詰めです。
枝沢と別れる毎に小さくなる流れ。いつの間にか、こんなに細い流れになりました。
空が広がってきます。
渓の周囲の稜線とその中腹も広がってきます。
赤木沢の源流は雪渓でした。
雪解け水が源流でした。
短い雪渓を渡り
遡行完了!…
いい沢でした!…
続くかも。。。
北ア 沢&縦走 赤木沢・黒部五郎岳・三俣・双六 その1
北ア 沢&縦走 赤木沢・黒部五郎岳・三俣・双六 その2
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